お試しのデイを拒否しました。
お決まりの『あんなとこ、わたしの行くとこちゃうわ』です。
それまでにデイに通うのは、最初のハードルといろいろな記事にもあったので覚悟はしていましたが、案の定でした。
『あんなとこで、1日中いられへんわ。だーれもしゃべらーらへん。食事もおいなりさん(いなり寿司のこと)2つだけやで。馬鹿にしてる』言いたい放題です。
もともと口の悪い、性格の悪い母です。そーでしょうとも。
その頃には料理ができなかったので、本当の初期より進んでいた感じでしたが、コミュニケーションはしっかりとれていたのと、その日あったことくらいは覚えていたので、やはり、ムリがあったようです。
ただ、そのデイは小規模多機能で、そちらにお世話になると、ケアマネが代わります。
ちょっと、良いかも。わたしの思いはもちろん母には通じません。
全く丸一日家にいても心配なので、半日だけ行けるところは無いか尋ねると、今度は通所のリハビリでデイケアというのがあるとのことです。
先にチャレンジしたデイは、基本的に行くのが主です。
施設によりますが、あまり活動のない施設なので、認知症の方が多いようでした。
デイケアは、行っている間はリハビリの活動をします。休憩もたくさんありますが、リハビリが主にあるので、ヒマではないようです。
ただ、その分、あまり会話が中心とはならないようでした。
そこへは、週に一回、しかも、午後から半日だけでした。
どうも、家以外で食事をすることに抵抗があるようでした。金額なのか、味なのか、わかりません。
通いだして、2ヶ月も経たないうちに、事件は起こりました。
そのころ、よくコケるようになっていました。
しかも、バタンと結構な強さで。
一度は、玄関を上がったとこで、眼の前の壁におでこを激突。せまい玄関でよかった。
次は、外のアスファルトのくぼみでひっくり返ったようです。仕事を終えて家に帰ると肘やら膝やら擦りむいていました。
その間、たまたま血液検査の結果がかえっていて、主治医は「ナトリウムの数値が低いから、水の飲み過ぎかな。塩分もとってね」なんて、高血圧の人に言ってました。
そして、とうとう。わたしが2階の自室にいると、『あっ』という叫び声とともに、ドンッと大きな音がして、『いたァっっ』とうめき声がしました。
急いで降りると、倒れています。
倒れたとき、急いで起こすといけないと聞いていたので、頭を打っていないことを確認したり、血が出ている様子がないことを確認し、本人に立てるか、と聞きました。
『こけたわ。足がもつれてん。立てるよ。大丈夫』
手足が動くか聞くと、動かしてくれました。
折れてないかな、と自分で起きてくれるのを少し待ちましたが、ダメでした。
うつ伏せだったので、方向転換してみようと手伝いましたが、ムリなようでした。
ぽっちゃり体型で重いので、ムリに起こして何かあったら困ると思い、とうとう救急車を呼ぶことにしました。
来ていただいた、3人の隊員の方に起こそうとしていただきましたが、『いたーーーーーーーぁ』と恐ろしいほど、痛がります。
「こりゃ、折れてるな」隊員の方のつぶやき。
担架を持ってこられて、なんとか乗せてもらい、救急車に乗りました。
恐ろしいことは更に続きます。
受け入れ先がないのです。
コロナはまだ5類になっておらず、整形外科は、どこも受け入れをしていませんでした。
なんやとー?!
つづく。