母を迎える前に

いよいよ母は帰ってきます。

入院した当時は、一人の不安やら、認知症のことやら、心が潰れそうでした。

人間って強くできてるもんで、すぐに慣れて快適に。。

元来、人のことを指図する人だったので、精神的に楽になってしまいました。

それでも、入院中にどんどん認知症が進んで「帰りたい。連れて帰って」と言われると本当に心の底からかわいそうだと思いました。

母が帰ってくるのに一番の問題は、家の中です。

当時私は、ある学校の常勤講師をしていたのですが、その年は、一緒にチームを組んでいた女性の教師(本採用)からイラがらせを受けて上司に相談して仕事をお休みしていました。

家にいたので、春までは、なんとか世話ができる状態です。

そこは大丈夫。年度末までは。

でも、まだ一人で歩けない状態で、家は「片付けられない女」が認知症になったので、恐ろしいほど物だらけです。

退院が見えてきて、大急ぎで捨てます。

なんとかベッドからトイレまでの動線にものがない状態を作りだすため。

それでも、小さな段差はあるし、お風呂なんかとうてい入れることはできません。

怖すぎます。

一度も本人と会ってないし、担当医とも会ってないので、状況も全くわかりません。

看護師からは、トイレまで一緒に行けば、自分でできる、ようなことは聞きましたが。

家のトイレでも、大丈夫なのか?!

どのくらい歩けるのか?

廊下をリハビリで歩く姿をみました。

なんとか、歩いてました。

しかし、それより、びっくりするほどガリガリ。

痩せていました。

コルセットがガバガバです。

小さく、小さくなっていました。

デイケアは契約を一旦破棄して、預けてあったくつを取りにいき、作ってもらったお通いファイルを返し、お礼のあいさつをしました。

今後の大きな問題は「お風呂」です。

以前、『あんなとこ、行かない』と言っていたデイにお世話になることになりました。

とにかく入浴をお願いしたい。

1月中ばの退院だったので、暖房も心配です。

退院の日は義妹が来てくれました。助かる。

母はとっても喜んでいました、と言うよりホッとしていた感じです。

小さくなって、認知症が進んで、可愛げのある母。

家に帰ると、どんどん回復していきます。可愛げは、なくなって。

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